「別れた恋人が忘れられない」
このサイトを訪れる方には、このように思う方も多くいらっしゃるでしょう。
カウンセリングで寄せられるご相談にも、このような内容は多くあります。
何年たっても忘れられない、そういうご相談もあります。
「忘れられない」理由は人によってさまざまです。
一番好きだった人、はじめて付き合った、とても楽しい思い出がある…。
そういう「忘れられない」もあれば、
とてもひどいことをされた、一方的に振られた、裏切られた…。
このような理由もあります。
「忘れられない」理由は「感情」や「気持ち」とともに心の中に保存されています。
「楽しかった」という感情や「ありがとう」という感謝の気持ちもあれば、
「悲しい」感情や「別れたくなかった」という気持ちもあるかもしれません。
「自分を責める」気持ち
そこで、「別れた恋人が忘れられない」理由に、「自分を責める気持ち」や「後悔」はないでしょうか?
具体的には、
「もっと彼(彼女)のために○○すれば別れなかったんじゃないか」
「もっと自分が我慢すればよかった」
「自分のせいで別れることになってしまったんだ」
というような気持ちはありませんでしょうか?
しかも、付き合っているときに、どちらかというと自分が「尽くす側」であったのに。
「共依存」
このような場合、もしかすると
「共依存」(もしくは共依存の傾向がある)かもしれません。
「共依存」は、「相手から依存されることに依存している」ことを言います。
分かりやすい言い方をすると、
相手から「必要とされる」ことに自分の存在価値を見出そうとする(それでしか存在価値を見いだせない)、と言えます。
もちろん、彼(彼女)から必要とされたり、喜んでもらうことは誰しも嬉しいことです。
「共依存」の場合は、その程度がとても大きく、彼(彼女)に必要とされることを「切迫して」求め、
それでしか「自分の存在価値」を感じられないところにあります。
すこし分かりにくいかもしれませんので、具体的な例を見てみましょう。
恋愛においては、たとえば図のような関係になります。

かおりはたけしのことを
「助けたい」
「何とかしてあげたい」
「かわいそう」
「彼が幸せになれないのは、自分のせいだ」
と思って、「常に」彼のことを考えて、彼が喜ぶ(のではないかと思って)行動します。
(かおりとたけしの間に、過去に特別な利害関係があったわけではありません)
その「行動」というのは、
いつも「自分の言いたいことを我慢して」相手に合わせたり、
2人のデートや食事を考えるのはすべて自分であったり、
ときには、身の回りの世話や金銭的な負担をしたりします。
その結果、彼から、頼られたり、喜ばれたり、感謝されたりすると、この上ない満足を感じます。
しかし、それが得られないと、かおりはとても不安になり、
「彼の気持ちが離れたのではないか」
「自分は捨てられるのではないか」
と心配でたまらなくなります。
そして、「自分の努力が足りないからだ」と
自分を責めて、ますます彼のことばかりを考えて行動します。
そうやって、かおりはたけしのことを考えていろいろとするのですが、
彼からはあまり愛情のある言動が感じられません。
「好き」「愛してる」とあまり言ってくれない、言動がそっけない、2人のことを本当に考えているのだろうか…。
愛情を感じられるときが全くないわけではないけれども、自分は愛情いっぱいの言動をしているつもりなのに、
彼からはあまり愛情が返ってこないように感じる…。
このような不満が出てきますが、自分の「我慢が足りない」んだと、更に自分を責めます。
ときには、我慢しきれずに、その不満を彼にぶつけてしまいます。
「もっと、こうしてほしい」
「なんで、こうしてくれないの?」
「どうして…」
ところが、そういうほど、彼の気持ちが離れていくように感じます。
そのようなことが何度とあり、ある日、彼から別れを告げられます。
もちろんかおりは別れたくありませんが、言ってもその気持ちは聞き入れられません。
別れた後も、かおりは、
「ああすればよかった」
「ああいうことを言わなければ、別れずに済んだかもしれない」
と後悔の気持ちが押し寄せるとともに、やはり自分を責めてしまいます。
この後も、かおりは、気持ちが抑えきれずに彼に連絡してしまうことがあるのですが、
彼は連絡をくれません。
何回かに1回は連絡をくれても、たけしはとてもそっけない態度です。
自己否定感
一例を紹介しましたが、これに近いようなことはありませんでしょうか?
繰り返しますが、相手が喜ぶことをしたいと思うこと自体は、悪いことではありません。
むしろ、相手のことが好きであれば、喜ぶ姿を見たいと思うものです。
問題は、相手が喜ぶかどうかが自分の幸福のすべてになっていて、
相手から満足するような反応が返ってこないと自分に価値がないように感じることや
「自分の努力や我慢が足りなかった」と自分が罪を犯したかのように自分を責める点にあります。
それでとても苦しい気持ちになるのですが、
「共依存」の根底には、強い「自己否定感」があるのです。
たとえば、次のような気持ちです。
「気持ち」というより、心の奥(深層心理)に信念のようにあるものです。
「自分に自信が持てない」
「自分はダメな人間だ」
「自分なんか愛されるわけがない」
そのため、相手から必要とされることで、自分の価値を感じようとします。
相手から必要とされなければ、自分の価値を感じられないとも言えます。
そして、相手から必要とされないのは、自分が悪いと思っています。
そのため、「この人なら」と思った人に振られたときは、
自分を全否定されたようで、
まったく価値のない人間のように思えて、
その人の愛情を渇望して、とても苦しい状態に陥ってしまいます。
自己肯定感の醸成
「自分なんか愛されるわけがない」でも「愛してほしい」
共依存(もしくはその傾向の強い)人は、そのような矛盾したような気持ちがあります。
ただし、深層心理で「自分なんか愛されるわけがない」と思っているのですから、
その結果は、なかなか人から愛されるのが難しいものです。
そして、ありのままの自分を大切にできないために、
相手に対しても「相手を尊重しながらありのままを受け入れて愛する」ことがなかなか難しい。
そのため、まずは自分を愛すること、つまり自己肯定感を持つことが大切です。
そう言われても、強い自己否定感を持ってこれまで生きてきたのですから、
「自分を愛そう」と思ってすぐにそう思えることではないかもしれません。
1つ簡単にできる方法を紹介します。
自分の「良いところ」を10個挙げてください。
できれば紙に書き出してください。
「そう言われても10個もないよ」と思われるかもしれませんが、小さいことでもいいので必ず10個挙げてください。
自分の「良いところ」を挙げようとすると、心の中で「良いところ」を探しに行きます。
これまで自分の「悪いところ」や「ダメなところ」ばかり見ていた心が、「良いところ」にも目を向けます。
すると、意外と自分にも「良いところ」がある、自分も「捨てたものではない」ことに気づきます。
もちろんこれで自己否定感が解消するものではありませんが、自分を好きになるタネが見つかります。
上記のかおりの例を読まれて、
同じような状況で苦しんでいる
という方や、
自分も似たような経験をした、
近い気持ちがあるかもしれない、
と、思い当たるところがある方は、
「失恋に効くクスリ」で紹介している「共依存」や「恋愛依存」に関する本を
手にとってみることをオススメします。
また、今は相談に応じてくれるカウンセラーや専門家も多くいますので、少し敷居が高いかもしれませんが、
相談してみるのもよいと思います。
もちろん、このサイトでもメールカウンセリングを行っておりますので、
1人で悩んでいましたら、ご相談いただければと思います。
ここでは、「共依存」の一部しか書くことができませんでしたが、
根深い問題であり、大変苦しいものです。
自分でどうしようもないほどの苦しい気持ちを抱えているときは、どうか1人で悩まないでください。
あなたは幸せになれるのですから。
「どうせ私なんか…」
カウンセリングでこのように言われる方がいらっしゃいます。
「どうせ私なんか誰からも愛されない」
「私は欠点ばかりの人間」
「こんな私は好きになってもらえない」
あなたはどうでしょうか。
このように思う心がありませんか?
このように思う心があると、恋愛もなかなかうまくいきません。
自分の気持ちをうまく表現できなかったり、
素直に相手の気持ちを受け取れなかったり、
相手に依存しすぎたりしてしまいがちです。
基本的信頼感
このように思う根底には、
「私なんか価値のない人間だ」
「自分は必要とされていない人間だ」
と、自分で自分を認められない心があります。
また、相手に対して、
「自分から離れていくんじゃないか」
「嫌われたのではないか」
と、相手のことを信じられない心があります。
心の中で、自分を否定して、
相手を本当の意味で愛することができない、大変つらい状態です。
このようなことを、「基本的信頼感」を持てない状態と言われます。
基本的信頼感とは、
自分自身や他者、この世界は、価値があり信頼できるもの
という感情です。
「愛されるわけがない私」と思う気持ちは、
根本のところで、自分や相手を愛し信頼することができていないからです。
相手のちょっとした態度や少し連絡がないだけで、
「自分から気持ちが離れていくんじゃないか」と
大きな不安にさいなまれてしまいます。
そして、相手を支配しようとしたり、
何でも言うことを聞いて、尽くしすぎたりしてしまいます。
セルフイメージ
ここまで読まれて、思い当たるところはありましたでしょうか?
「基本的信頼感」を持ちにくいのは、原因は幼児期にあるとも言われます。
幼いころに、親から十分な愛情を与えられなかったために、
無条件で自分や他者を信頼し愛する気持ちを持ちにくい、と言われます。
家族の仲が悪かった、親から文句ばかり言われていた、
親や周囲の人から愛してもらった記憶がない、
そういった家庭で育ってしまうと、「基本的信頼感」を持てずに育ってしまいます。
そして、このような場合、否定的な「セルフイメージ」が心の中にあります。
「セルフイメージ」とは、
「自分で自分のことをどう思っているか」ということですが、
否定的な「セルフイメージ」とは、
「自分には取り柄がない」
「自分には魅力がない」
「自分は他人より劣っている」
「自分に自信が持てない」
などと思っていることを言います。
否定的な「セルフイメージ」が強いと、
自分のダメなところばかり目についてしまいます。
そして、さらにマイナスのセルフイメージが固定化されてしまいます。
これを図にすると、このようになります。

パーミッション
「どうせ私なんて…」と思う否定的なのセルフイメージは、
共依存の根底にもあるものです。
そのマイナスのセルフイメージの改善は、なかなか簡単ではないかもしれません。
なにしろ、これまでそのセルフイメージで生きてきたわけですから。
自分の中でそれが「当たり前」になってしまっているんですよね。
ですが、変えられないものではありません。
時間のかかることもあるかもしれませんが、必ず変えられるものです。
マイナスのセルフイメージを持っている場合、
自分で自分に「〜してはいけない」と禁止をしてしまっています。
「私は自信を持ってはいけない」
「私は主張してはいけない」
「私は幸せになってはいけない」
そのため、自分で自分に「〜してもいいよ」と許可を与えてあげます。
これを「パーミッション」(許可)と言います。
「私は自信を持ってもいい」
「私は主張してもいい」
「私は幸せになってもいい」
「自分のことを大切にしていい」
このように、自分で自分のことを許してあげることが大切です。
これを繰り返していくことで、プラスのセルフイメージが育まれていきます。
また、別記事にも書きましたが、
自分のいいところを見つけるということも、プラスのセルフイメージに役立ちます。
自分のダメなところ、できていないところ、他人より劣っているところばかり
目が行っていたかもしれないのですが、
あなたには長所やいいところ、優れているところがたくさんあります。
最初は、「自分の長所と言われても思い浮かばない…」と思うかもしれませんが、
慣れてくると、自分の長所を見つけることが楽しくなります。
他にもセルフイメージを高める方法はありますし、
カウンセリングを受けることも、
短い時間でセルフイメージを高めることになります。
自分を愛することが、他人を愛すること・他人から愛されることのはじまり、と言われます。
あなたのセルフイメージは、どうですか?
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